ようこそ、「(中高年)サラリーマンの松下村塾」へ

92歳マハティール首相からの日本への熱いエール。日本人は誇りを取り戻せ!

2018年5月18日付の
デイリー新潮の記事があります。
大変いい内容の記事です。

このブログを読む
中高年サラリーマンの方々にも
読んでもらいたいと思い、
そのまま転用させていただきます。

それは、2018年5月に
超高齢にもかかわらず、
マレーシアの首相に返り咲いた
マハティール氏から日本人へ
感動のメッセージを
とりあげたものです。

働き方改革関連法案がもうすぐ
採決されることもあり、
大きく時代が変わる今、
中高年サラリーマンが
自分のアイデンティティを
どう確立するかを考えるに際し、
勇気を頂ける内容です。

内容は、マハティール首相が、
かつて首相の座から退任した時に
(2003年当時です。)
日本人向けに書かれた本の紹介と、
マレーシアに修学旅行に行った
日本人高校生にむけて発した
メッセージの紹介となります。

それでは、どうぞ。

【1.デイリー新潮 2018年5月18日付記事より】

マハティール・モハマド氏が
マレーシア首相に返り咲いたことを
伝えるニュースでは、
その92歳という年齢への驚きが
メインに扱われていることが多い。

なにせ首相の年齢が高いことが
問題視されていた日本ですら、
首相就任の最高齢は77歳。

マハティール首相と同じ年に
生まれた有名人を並べてみれば、
三島由紀夫、マルコムX、
野中広務、橋田壽賀子……。

いかに92歳で首相就任ということが
異例であるかがよくわかる。

ただ、日本人が
マハティール首相について
知っておくべきポイントは、
これ以外にもある。

前回首相をつとめた際には
「ルック・イースト
(日本の経済成長を見習おう)政策」
を掲げたほどの
親日家であるマハティール首相は、
自国民に日本の素晴らしさを
伝えると同時に、
日本人に対してもさまざまな形で
熱いメッセージを送り続けてきた。

たとえば2002年11月には、
マレーシアを訪れた
東京都立国際高校の
修学旅行生に向かって
「あなたたちは日本人の
勤勉な血が流れているのだから、
誇りに思いなさい」と訴えている。

これを聞いた高校生たちは、
「感動した。こんなことを言ってくれる
日本人の政治家はいない」と感激し、
涙を流していたという。

少し前のスピーチなので、
現状とは異なる部分もあるが、
メッセージそのものは
現在の私たちの胸にも響くところが多い。 

 マハティール首相の著書
立ち上がれ、日本人』に
収録されているそのスピーチを
全文ご紹介しよう(同書の
「序章 日本人よ誇りを持て」)。

日本に学んだこと

発展途上国であるマレーシアは、
日本から多くのことを学びました。

首相に就任した1981年、
私は「ルック・イースト政策(東方政策)」
を国策として採用しました。
これは第2次世界大戦で
焼け野原となった日本が、
たちまちのうちに復興する様から
学ぼうとした政策です。

かつて読んだ
ソニーの盛田昭夫元会長の本に描かれた、
日本国民の強い愛国心と
犠牲を払っても
復興にかける献身的な姿は、
私に深い感銘を与えました。
労働者は支給される
米と醤油だけで一生懸命働き、
近代的な産業を育てるため
寝る暇を惜しんで
技術を磨いていったのです。

日本人の中でも
私がとりわけ尊敬するのは、
戦後の日本を築いた
盛田昭夫氏と松下幸之助氏です。

いずれも先見性を持ち、
パイオニア精神と失敗を
恐れずに挑むチャレンジ精神、
そして独自の考えとやり方で
技術革新を生みました。

さらには日本の経済成長を
助けるマネージメント能力を
兼ね備えていたのが、
彼らのすばらしいところです。

私が初めて日本を訪れたのは1961年、
家族旅行でのことでした。
当時の日本はまだ復興途上で、
あちらこちらに爆弾による
破壊の跡が残されていました。
それでも、
大阪では水田の真ん中に建つ
松下の工場が私の度肝を抜き、
オリンピックの準備中の東京では、
日本橋の上に高速道路が
建設されつつあるのを目にしました。

このとき、私は日本と日本人の
ダイナミズムを体感したのです。
人々が国の再建と経済を
発展させるために献身的に尽くす光景は、
今もまぶたに焼きついています。
その後も訪れるたびに発展していく
日本の姿を見てきたからこそ、
首相になったとき
私は日本と日本の人々から
学ぼうと思ったのです。

もっとも注目したのは、
職業倫理観と
職場での規律正しさによって、
品質の高い製品を
つくりあげるという姿勢でした。

戦前の日本製品は
「安かろう悪かろう」の代名詞でした。
しかし戦後は
品質の高い製品を次々に生産し、
日本は国際社会で大きく成功しました。
労働者は職業倫理観が優れていて、
管理能力も高い。
多くの国民が
戦争で命を落としましたが、
残された者が立ち上がり、
新しい産業を興し、
日本はすばやく発展していきました。

電子産業の革命を起こした
ソニーもその一社で、
すばらしい技術で
テープレコーダーを生み出しました。
松下は戦後再建し、
多くの大企業が次々と復活しました。
米占領軍は財閥を解体したけれども、
新しい形態の会社が
次々と生まれていったのでした。

日本の大企業のシステムは、
欧米の会社のシステムとは
ずいぶん違っていました。
会社同士は競争しても、
会社は社員の面倒を見る。

終身雇用という形態は、
西側諸国にはないものでした。
社内で従業員による混乱は少なく、
労働組合によるデモも
就業時間外に行われたため、
生産活動には支障を来さなかったのです。

多くの製品が生まれ、輸出され、
外貨を稼ぎ、結果として
日本は大きく発展しました。

私たちが
日本からコピーしたかったことは、
日本型システムなのです。
国を発展させるための
政府と民間企業の緊密な関係を、
私は「日本株式会社」と呼んでいます。
私たちはこの日本から学ぶことで、
他の発展途上国に比べて
早く発展することができました。

東南アジアをはじめとした
アジアの近隣諸国もまた、
日本とともに働き、
日本の繁栄と技術から
学びたいと思っているのです。
日本の新しい技術を学ぶことによって、
域内全体が繁栄することは
間違いありません。

マレーシアは、
近隣諸国を豊かにすることが、
自国にとっても
大事なことであると確信しています。
けっして、貧しい国を
置いてきぼりにしてはなりません。

近隣諸国が貧しければ、
多くの問題が自分の国に
ふりかかってきます。
貧しい国から難民が
どっと入ってくれば一大事ですが、
近隣諸国が豊かになれば
自国製品を輸出することもできる。
だからマレーシアは、
近隣諸国を富ます政策を
積極的に取り入れているのです。

戦後、独立国として
生まれ変わったマレーシアには、
日本など海外から
多くの投資がなされました。
日本の企業が進出したおかげで
多くの雇用が生まれ、
失業率は著しく低下し、
国民は完全雇用の状態となりました。
このため、海外からの労働者を
雇わなければならなくなったほどです。

マレーシアは日本にとっても、
良い市場として生まれ変わりました。
日本は投資したものを回収しただけでなく、
豊かになったマレーシア人に
製品を売ることもできる。
2倍儲けることができたというわけです。

これが私たちの経験であり、
多くの発展途上国でも
同じことが起きてほしいと願っています。
マレーシアは近隣の国々に
手を差し伸べ、投資し、
職業訓練のために
彼らを招いています。
その国の発展のために、
公共事業にも協力しているのです。

最も大事なことは、
国が域内はもとより
世界の平和のために努力するということ。
けっしてひとりよがりにならず、
他の諸国が発展する
お手伝いをするということです。
他国が豊かになれば自国も豊かになり、
よりよい世界を築くことができる。
そうすれば戦争は起こらず、
テロ行為の恐怖に
おののくこともありません。

いま私は、自分の国に自信をもっています。

その一方で、
米国型の極端な経済改革を
行なおうとしている今の日本では、
(注:著書が書かれた2003年当時)
失業率も高く、国民が自信を
失っているようです。

最近の日本の若者は、
もはやかつての日本人のように
献身的ではなくなったと
私は聞かされました。
確かに、貧しい人はそこから
抜け出そうと必死に働きますが、
ひとたび豊かになると
人生はたやすいと思ってしまう。
そして努力することを忘れてしまうのです。

しかし日本を
再びいい国にするために、
ぜひ頑張っていただきたい。
皆さんには勤勉であるという
日本人の素質が根づいているのだから、
他国の言いなりになるのではなく、
自分の考えで行動してほしい。
そして自信を取り戻し、
日本人であることに
誇りを持ってもらいたいと思うのです。

辞任(2003年当時)にあたって伝えたいこと

マレーシアは
「ビジョン2020」として、
2020年に先進国入りする
目標を掲げています。
私は22年の首相在任期間を通じて、
そのレールを敷く努力をしてきました。

1997年に始まった
アジア通貨・金融危機では、
これまで私たちが汗水たらして
築き上げてきた国の富を
瞬く間に失ってしまいました。
しかし欧米型の処方箋を用いず、
独自の資本規制などを実施することで、
ようやく乗り越えることができました。

私は辞任の潮時を
いつも考えてきましたが、
国内経済が
やっと落ち着いてきた2002年、
私が総裁を務める
最大与党・統一マレー国民組織(UMNO)の
党大会で辞任を発表しました。
誰にも相談しませんでしたから、
周囲にとっては
青天の霹靂(へきれき)だったことでしょう。
本当はすぐ引退したかったのですが、
まわりからもう1年だけ
頑張ってほしいと嘆願されました。
2003年10月の
イスラム諸国会議機構(OIC)
首脳会議を終えてから引退するようにと――。

足るを知る。

私が幼いころ、母はそう諭しました。
お腹いっぱいになる前に
食べるのをやめなさい、
というのが母の口癖だったのです。

この22年間で、
マレーシアの1人当たり
国内総生産(GDP)は2倍以上に増えました。
日本を目標にした
「ルック・イースト政策」が
功を奏したことは間違いありません。
完全ではありませんが、
私たちは日本から
多くを吸収することができました。
社会のシステムや職業倫理、技術――、
そして何より文化に学びました。
首相を退任したいまも、
私は日本の支援に心から感謝しています。

経済危機の最中にも
本当に大きな力になってくれた日本は、
私たちにとっての真の友人です。
数十億ドルの支援や、
マレーシア政府発行の国債に対して
保証を打ち出してくれたことで
どれだけ助けられたことでしょう。
固定相場制を導入できたのも、
日本がバックにいるという
安心感があったからなのです。
ちっぽけな
東南アジアの一国の民として、
私は日本にいつまでも
熱いまなざしを注ぎ続けることでしょう。

どうかいつまでもアジアの力となり、
手を差し伸べてほしい。今こそ日本に、
リーダーシップを発揮してほしいのです。

愛国主義の大切さ

なお、こうしたメッセージに対しては
とかく「愛国心を不要にかきたててはいけない」
と説く人も登場しがちなので、
そういう方に向けての
マハティール首相の言葉も紹介しておこう。

「軍国主義はよくないことだが、
愛国主義的であることは
悪いことではない。
愛国主義は国が困難を
乗り越える上で助けになる。
祖国を守ることと
攻撃的な軍国主義は同義語ではない」

「はっきり申し上げれば、
いまの日本人に欠けているのは
自信と愛国心です。日本が『愛国心』
という言葉に過敏になる理由は、
私にもわかります。確かに、
過去に犯した多くの過ちを認める
用意と意思は持たなければならない。
しかし半世紀以上も前の行動に縛られ、
恒常的に罪の意識を
感じる必要があるのでしょうか」

最初の記事は以上ですが、
その同じデイリー新潮は
2018年6月8日付で、
さらにこんな記事を
追加掲載していますので、
続けて紹介します。

【2.2018年6月8日付け デイリー新潮の記事から】

愛国心を持て

92歳でマレーシア首相に
返り咲いたマハティール・モハマド氏が
日本の修学旅行生に向けて語った
スピーチをご紹介した記事は
大きな反響を呼んだ。

とかく「日本はアジアに謝罪すべきだ」
という声がマスコミでは
大きく扱われがちだが、
当のアジアの中にも
「日本は戦争の贖罪意識から
解放されるべきだ」と語る
リーダーが存在することは
あまり伝えられない。
それゆえに、
マハティール首相の言葉は
新鮮だったのかもしれない。

そこでマハティール氏の著書
『立ち上がれ、日本人』(加藤暁子・訳)から、
さらに日本人に向けての
メッセージをご紹介しよう。
前回の首相在任時の発言だが、
十分現代の私たちにも
訴えてかけてくるメッセージばかりだ。

――愛国心について

「はっきり申し上げれば、
いまの日本人に欠けているのは
自信と愛国心です。日本が『愛国心』
という言葉に過敏になる理由は、
私にもわかります。
確かに、過去に犯した多くの過ちを
認める用意と意思は持たなければならない。
しかし半世紀以上も前の行動に縛られ、
恒常的に罪の意識を
感じる必要があるのでしょうか。

ドイツを見てください。
誰が彼らに、戦争中のナチスの
残虐な行為を謝罪して
回るよう求めているでしょうか。

しかし日本ではどの首相も、
2世代も前の人間が
やらかしたことを
謝罪しなければならないと思っている。
これは不幸なことです。

日本が再び
軍事大国になることはないという、
近隣諸国の不安を
取り除くための保証さえあれば、
謝罪の必要はありません」

――日本の首相の在任期間の短さについて

「一人の政治指導者が
あまりに長く権力の座に居座ると、
強権的になり腐敗を招く、という
懸念がつきまとうのも事実です。
しかし良識ある愛国的な指導者は、
自らの権力を濫用することはありません。
投票による民主的なシステムでは、
人気のあるリーダーは
政策を十分に実行しうる
ポストを与えられます。
いっぽう権力を濫用する者は、
解任されるか
選挙で落とされる運命にあります」

――日本のアジアでの地位について

「今まさに日本が挑戦すべきことは、
東アジアにおける
リーダーの役割を果たすことです。
日本には経済的な規模があり、
富があり、世界水準の技術力がある。
世界のリーダーとなるには
軍事力も必要だという
考え方もあるでしょうが、
今日の『戦争』は
経済的な側面が焦点です。

東アジアだけでなく、
世界が日本を必要としています。
今日、世界がおかれた状況は
修羅場と言ってもいいほどです。
自由貿易システムの濫用、
投機家の底なしの貪欲さ、
そしてテロリズム――。
日本のダイナミズムと、
ひたむきな献身が、
まさに必要とされているのです」

日本の力を忘れるな

――終身雇用の崩壊について

「最近、欧米のメディアが
積極的に転職する
日本の若い世代を
誉めそやす記事を読みました。
これは、まったく間違っています。
長年保たれてきた企業と従業員の、
よき家族にも似た関係が
薄れてしまえば、
私たちが多くを学んだ
『日本株式会社』もまた立ち行かなくなる。
失業者を増やし、
企業と社会の生産性を損なう
外国のシステムを、なぜ盲目的に
受け入れなければならないのでしょうか。
アジアは欧米ではないのです。

日本人は、日本固有の文化に
もっと誇りをもつべきです。
もし当事者であるあなた方が
そう思っていないとしたら、
私の口からお伝えしたい。
あなた方の文化は、本当に優れているのです。
日本の力を忘れてはいませんか」

――日本の現状について

「マレーシア経済危機のとき、
日本は私たちの
味方となってくれました。
しかしその日本はといえば、
残念ながら私の目からは
自分を見失っているように、
そして自分の考えで
動いてはいないように映ります。
いまのところ日本は、
私たち東アジアの国々から
生まれた唯一の先進国です。

そして、富める国には隣人に対して
リーダーシップを発揮する義務があります。
潜在的な大国である
中国をうまく御しながら、
その責務を果たせるのは
西側諸国ではありません。
それは、東アジアの一員たる
日本にしかできない役目なのです。
いつまでも
立ち止まっている余裕はありません。
それは日本にとっても、
東アジアにとっても、
世界にとっても、大いなる損失でしかないのです。
最後にはっきりと申し上げたい。
日本人よ、いまこそ立ち上がれ――と」

日本では不思議なことに、
ここに挙げた
マハティール首相のようなことを
政治家が口にすると、
「右傾化」「戦前回帰」「国粋主義的」
などと批判されることが珍しくない。

とくにメディアにその傾向は顕著だ。
最後に、メディアについての
マハティール首相の
言葉も紹介しておこう。

「世界は西側の価値観に支配されている。
メディアはその最たるものだ。
日本のメディアは
欧米のメディアに左右されることなく
真実の報道をしてほしい」

デイリー新潮編集部 2018年6月8日 掲載



以上が、転用した全文です。
いかがでしたか?
感動した方も多かったと思います。

私もその一人です。

【3.焼け野原を復興させた日本人の勤勉さは今も生きている】

ここからは当塾の解説とします。

マハティール首相は、
日本人の底力と勤勉さを
戦後の焼け野原から
立ち上がる姿とともに
まざまざと見せつけられ、
衝撃と感動を受けました。

戦後復興時に日本人の
年間労働時間がいかに凄かったか。
2400時間(1960年当時)を
超えていたことや、
家族を犠牲にしながらも
長時間労働を厭わず
がむしゃらに働いたこと。

そして、高度経済成長に
つなげていったことは
当塾のブログでも
過去、触れましたよね。
(下記リンク先をご参照ください。)
 https://miyanari-jun.jp/2016/12/29/proud-for-long-time-working/

これが、有名な
「ルック・イースト政策」に
繋がるんですね。

その昔、日露戦争で
日本が超大国・ロシア帝国に
立ち向かい、勝利を収めた姿に
衝撃と感動を覚え、
やがては独立や近代化に
目覚めていった各国の
指導者達と似ていますね。

マハティール氏が指摘している
日本人の「勤勉さ」は
本当に素晴らしく、
これは今でも世界に誇る
「大和民族」古来からの
美点であると思います。

その勤勉さや逞しさは
いまだに生きております。

日本人の「勤勉さ」を
2011年ですが世界に示し、
世界を驚かせた例があります。
それは、東日本大震災で証明した
日本人の底力でした。

この地震で
東北新幹線のレールのうち
全長530キロにわたり、
1750カ所が被災しました。

 特に、広範囲に渡り
540本も倒れた電化柱(架線を張る電柱)
の再建や、ゆがんだレールの復旧等、
それに必要な資材が不足し
調達に困難を極めたそうです。

後日、某民法の報道番組で
東北新幹線が復旧したその朝、
アナウンサーが
「ドイツの鉄道関係者が、
 現地の直後の被災状況を見て、
『我が国であれば復旧に2年はかかる
と申しておりました。」と、
どれだけ大変な状態だったか
を説明していたのを
私はハッキリと覚えています。

では、東北新幹線は
復旧にどれくらい期間がかかったか?

ダイヤモンド社が出版している
「日本の新幹線『世界最強』の理由」
によると、
当時東北新幹線の復旧のために、
日本中のJR各社からの鉄道マンらの
集結・応援がありました。

加えて、京浜急行電鉄らの
私鉄各社の社員までもが
応援に入ったといいます。
特に、
日本全国で9台しかない
電化柱をたてる特殊トラックも
全て動員されました。

これは本当にすごいことです。

このように、
全私鉄の鉄道マンらの
不眠不休の努力と協力により、
震災発生からわずか
49日目で全線復旧するのです

しかも、人の動きの多い
ゴールデンウィーク前の
4月の下旬に間に合わせたのです。

これには、世界中から
賞賛の声があがりました。
技術力のあるドイツからみて
2年はかかるだろうという状況を、
2ヶ月弱の超スピードで
克服・復旧したからです

日本の鉄道マンの技術と、
復旧にかける勤勉さ・情熱は
世界一であると証明したのです。

また、この大震災をきっかけに
日本人に「ボランティア」精神が
喚起され、広がったことも
記憶に新しいですよね。

2016年4月に発生した熊本地震や
2018年7月に発生した西日本豪雨による
災害でも、多くのボランティアが
日本各地から被災地に終結し、
献身的に復旧に尽力しました。

こうみると
勤勉な美点のみならず、
献身的な姿勢・心も
まだまだ日本人は忘れていない
といえる、と思います。


【4.働き方改革で日本の美点が失われる?】

ところが、マハティール首相が
心配してくれたように、実は
この日本人の美点ともいうべき
「勤勉さ」に悪影響を及ぼすかも
しれない法案がもうすぐ可決します。
(このブログは2018年6月に記載。)

「働き方改革法案」です。

これが成立し、施行されて
「裁量労働制」が事実上認められ
多くの企業で浸透すると、
現在かろうじて終身雇用制の
良い部分として残っている
給与の「基本給」部分も
破壊されていくでしょう。

そして、実質的な
年棒制が導入されるだろうと
当塾では予測しております。

仮にこの予想が当たると、
日本のよき文化「終身雇用制」が、
今でもかなり崩れている状況に
とどめを刺さされる
危機にさらされるでしょう。

そのことも
当塾のブログで触れてきました。
 https://miyanari-jun.jp/2018/05/29/new-lows-for-labor/

マハティール首相は
「最近、欧米のメディアが
積極的に転職する
日本の若い世代を
誉めそやす記事を読みました。
これは、まったく間違っています。
長年保たれてきた企業と従業員の、
よき家族にも似た関係が
薄れてしまえば、
私たちが多くを学んだ
『日本株式会社』もまた立ち行かなくなる。
失業者を増やし、
企業と社会の生産性を損なう
外国のシステムを、なぜ盲目的に
受け入れなければならないのでしょうか。
アジアは欧米ではないのです。

日本人は、日本固有の文化に
もっと誇りをもつべきです。
もし当事者であるあなた方が
そう思っていないとしたら、
私の口からお伝えしたい。
あなた方の文化は、本当に優れているのです。
日本の力を忘れてはいませんか」

という非常にありがたい
メッセージを送ってくれています。
私も同感できるところが多々あります。

このメッセージに対する
当塾の考え方は以下の通りです。

(1)終身雇用制は、日本が誇る
   よき社会文化・システムで
   あることは間違いない。
   よって、現在雇用している
   社員を大切に考えている企業は、
   可能な限り、この仕組みや
   原則に沿った給与体系や
   処遇を残しておくことよい。
   
   こうすることで、
   社員は安心して働けるし、会社への
   忠誠心も高まるだろう。
   企業としても人手不足の情勢で、
   社員の離職を防ぐと同時に、
   雇用を維持・確保できると思われる。

(2)一方で、
   人口が減っていく日本では
   労働生産性をあげる必要がある。
   非正規社員の雇用・処遇を
   途中で引き上げて、正規社員並の
   「同一労働・同一賃金」にする
   ことと、裁量労働制にしていく
   ことは表裏一体である。

(3)加えて、2015年頃から深刻化し
   いよいよ目に見えて問題になった
  「労働力の人手不足」の問題を解決
   するためには、いよいよ外国人
   労働者を日本に入れざるを得ない。

(4)本来は少子化を解消すべく
   低所得の子育て世代・層を
   応援するために考え出された
  「同一賃金・同一労働」の原則は
   は外国人労働者にも
   今後、適用せざるを得ない。

(5)外国人労働者の多くはいずれ
   母国に帰ると思われる。
  (日本政府としては永住され、
   彼らが増え続けて巨大な
   社会勢力になることは、
   国家転覆リスクとなるので
   回避したい。)よって、
   外国人労働者にまで
  「終身雇用制」は適用したくない、
   と多くの企業は考えるだろう。
   
   外国人労働者には、やはり
  「裁量労働制」に近い処遇や給与体系
   を適用していくことになろう。

(6)以上から、企業としては
   非常に難しい舵取りを迫られるが
   終身雇用制と、裁量労働制の
   相矛盾する2つの雇用形態を、
   同時に使いこなせるような度量が
   これからの時代は必要である。

これからは、従業員のことを考えて
ある意味「社員に優しい会社」だけが
生き残っていく時代です。

なぜなら、人手が不足し
「あの会社はブラックだ」などと
ネットで囁かれたら
その会社にはもう
人が集まらなくなります。

結果、黒字でも倒産するということが
実際にもう発生してきています。

その観点でも、マハティール首相の言う
「終身雇用制」を、企業は勇気を持って
(人件費が増えることもありえますが)
今一度見直してみることも必要でしょう。

一方で、
裁量労働制も併用して運営する
「器用さ」も企業は持ち合わせて
いくべきではないでしょうか?

ちなみに、2018年6月11日に、
マハティール首相が来日した際にも
「欧米型の自由な民主主義は目指さない」
というコメントを出しましたが、
まさしくこうした文脈で物事を
考えているからなんですね。

(2018年6月12日付 日経新聞より)

【5.日本はもうこれ以上謝罪する必要はない】

マハティール首相は第3者の立場で
我が国を客観視してくれており、
そのうえで日本を応援し、かつ
日本人に誇りと自信を持つよう
熱いメッセージを送ってくれています。

そしてその考えは、
当塾の考え方とほぼ一致しております。

当塾では、
日本の近代の歴史を振り返り、
以下のことを伝えてきました。

日露戦争では我が国は
欧米からの侵略・植民地化を
防ぐと同時に、アジアや世界に
白人優位の悪しき世界観を
打破したこと。

太平洋戦争では、負けたことで
東京裁判で日本は戦犯国とされ
アジアを侵略したという
暗い側面・歴史だけをGHQにより
我々に戦後洗脳されました。

しかしながら、
パール判事が「日本無罪論」
を提起してくれたように
実は、アジア侵略の真犯人は
欧米列強であり、
日本は自衛のために、資源と
アジア市場獲得をやらざるを得ず
太平洋戦争に踏み切ったと
説明してきました。

確かに太平洋戦争では
日本にも侵略の側面はあったでしょう。

しかしながら、
マハティール首相のおっしゃる通り、
もうこれ以上
謝罪する必要はありません。

(もちろん、忘れて傲慢な態度・
振る舞いになってもいけません。)

なぜなら、日本は
我が国を侵略しようとする
悪意を持った国からの攻撃には
自衛のための準備や装備は
保持することはあっても、
海外侵略するための軍隊は
現在有していないからです。

マハティール首相が
求めているように、
将来にわたり日本が
海外侵略をすることは
もうありえません。

安心して頂いてよいと
アジア諸国に宣言するためにも
当塾では「攻めはしないが
攻めさせはしない」という
正しいスタンスで憲法9条を
改正すべきだ、とも主張してきました。
 https://miyanari-jun.jp/2017/05/04/constitution-row-revew/

マハティール首相のメッセージも
まさにこの考えに合致するものです。

反日系の一部の国が
日本が謝罪を続けるよう求めるのは
日本を弱体化させて
いつかは日本を屈服させ
侵略・経済的な属国に
してやろうという
邪悪な意図を隠し持っている
からに他なりません。

よって、
そんな邪悪な意図を持った国を
つけあがらせないために、
太平洋戦争での侵略行為につき
これ以上謝罪すべきではありません。

残念ながら、
日本のマスコミの多くは
こうした反日系国家の
出先機関のように
いまだに日本政府が
アジア諸国に対して
謝り続けるよう世論を煽る
傾向があり注意が必要です。

なお、マハティール首相は
明確には口に出しませんが、
特に中国には
そういう狡猾で、かつ
海外を侵略・拡大しようとする意図
(特に、一帯一路政策には)がある
ことを正しく見抜いています。

中国は
スリランカやギリシャのように
借金で苦しむ国家に金を出し、
借金返済に苦しむ所を見計らって、
その国の重要な港を担保に差し押さえ、
支配下に入れました。

それだけではありません。
世界進出の一環としてその港に
中国海軍が出入りして実質的な
経済植民地化を図っております。
これは恐ろしいことです。

2018年6月22日付けの
日経新聞の朝刊の6面でも
今、私が申したことを
日経新聞の本社コメンテーターも
まさに述べています。

92歳で就任早々、
中国からの投資を呼び込んだ
大型プロジェクト
(首都クアラルンプール~
シンガポールを結ぶ高速鉄道
建設は)は中止、または
縮小ということを
マハティール氏が
真っ先に打ち出したのは、
中国によるマレーシアの
経済的な属国化を防ぐためです。

(2018年6月12日付日経新聞より)

逆に、海外侵略の意図がない
日本とはマハティール氏は
組もうとしています。

それが、「日本の力を借り、
世界で通用する新たな国産車の
製造会社を立ち上げることを
検討している」という発言
になっているんですね。

(2018年6月12日付 日経新聞より)

以上、長々と書きましたが
このような立派な見識と
日本に熱いメッセージを送る
老練な外国の政治家が、
まだ健在で、かつ、政治のトップに
返り咲いたというのは有難いことです。

マハティール首相から
勇気を頂けたこととに感謝しましょう。

(安部首相も頑張っていますが
いかんせん、日本のマスコミは
反安部派が多く、なかなか
マハティール首相のような
日本人を鼓舞するような本音や
発言を安部さんも言えない状況で
あるのは本当に悲しいことです。)

その言葉を頂いたからには、
次は我々日本人自身が、
特に中高年サラリーマンは
これから自身のアイデンティティを
どう確立し、生きていくかを
考えて行く段階になります。

当塾のブログには、そのヒントや
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是非あちこちご覧頂ければ幸いです。

本日は以上です。

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